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日本の税制を考える(2)
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増税・負担増の動き 〔定率減税の廃止〕
2007年度に定率減税が全廃されます。定率減税は所得税から20%減額するといった減税効果の高かったため、増税感も高く感じられることでしょう。
定率減税廃止に伴う家計の負担は、以下となります。
表1:定率減税廃止による家計の負担額 〔日経新聞より〕
| - |
年間負担額 |
| 夫婦と子ども2人 |
夫婦のみ |
| 年収300万円 |
0.1万円 |
2.4万円 |
| 年収500万円 |
3.5万円 |
6.4万円 |
| 年収700万円 |
8.2万円 |
12.0万円 |
元々、定率減税には所得税減税の上限が25万円、住民税減税の上限が4万円となっていました。したがって、年収1,500万円を超える富裕層には減税効果自体小さかったため、今回の廃止に伴う負担感も小さいと思われます。
この定率減税廃止は、年金の国庫負担引き上げの財源にあてられたものでした。2004年の年金制度改革関連法で、基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1に引き上げることを決めました。政府はその財源を消費税を上げることで確保したかったようですが、消費税上げが先送りとなっているため、緊急避難的に定率減税廃止による財源に求めたというものです。
国が増税をしたいとき、福祉や減税などの飴を用います。そして、、”福祉による財源確保のため”という大義名分を作るのが常套手段です。
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増税・負担増の動き 〔企業優遇 〜法人税の引き下げ〜〕
我々庶民の負担は、上昇するばかりですが、企業の税金、法人税は下げられてきています。企業の国際競争力のためということで、国際水準まで引き下げられ、1999年には30%となりました。
表2は、各国の法人税の水準です。ほぼ平均に近い水準で、アメリカよりも5%も低い水準となっています。これも政治が財界の意向を考慮した結果です。
表2:G7・アジア諸国における法人税負担率 〔財務省HPより〕 税率は2006年1月現在。
| − |
法人税率 |
− |
法人税率 |
| 日 本 |
30.00% |
韓 国 |
25.00% |
| アメリカ |
35.00% |
台 湾 |
25.00% |
| イギリス |
30.00% |
香 港 |
17.50% |
| ド イ ツ |
25.00% |
シンガポール |
20.00% |
| フランス |
33.33% |
マレーシア |
28.00% |
| イタリア |
33.00% |
インドネシア |
30.00% |
| カ ナ ダ |
21.00% |
タ イ |
30.00% |
| 中 国 |
33.00% |
フィリピン |
35.00% |
財政再建は、増税よりも景気浮揚による税収増で立て直すほうが望ましいと思います。そのため企業の負担を軽減させることはよいことと考えられますが、これらの法人税引き下げは、財界の支援を期待しての政治的配慮と考えられます。また、企業減税を行うとその財源のため、必ず庶民にしわ寄せがくることになります。
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増税・負担増の動き 〔企業優遇 〜欠損金の繰越控除延長〜〕
大手銀行の2006年3月期決算で、過去最高益を計上しました。しかし、大手銀行は法人税を支払っていないのです。銀行側の言い分は、”繰越欠損金の会計ルールにしたがっているだけ。繰越欠損金制度は銀行業界に限らず、全業種利用できるはず”です。
繰越欠損金とは、企業が出した赤字を、将来の黒字と相殺できるという制度です。例えば、2000年に1億円の赤字を計上して、その後5年間毎年2000万円の黒字を計上しても、5年間は赤字分と相殺され、利益を計上しなくてもよいというものです。この繰越欠損金制度のため、不良債権処理で多額の赤字を計上している銀行をはじめとする、大企業は黒字に転換しても法人税を支払わなくてもよい状況が続いております。
従来、この欠損金を繰り越せる期間は5年間でしたが、過去の赤字が控除しきれないことから、金融庁の強い要望により7年間に延長されたのです。
繰越欠損金の総額は、平成11年で90兆を超えています。特に公共性があり保護されている銀行が法人税を支払っていない、かつ高給であることには違和感を感じます。結局、税収確保のため増税は庶民からという構図になってしまいます。
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