少子化問題:少子化は人口減をもたらし、日本の財政問題や社会保障制度に影響を与えます。

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少子化問題

2005年から人口減はじまる!


 2005年の出生数は、106万7000人と5年連続の減少。一方、2005年の死亡数は107万7000人で、約1万人死亡数の方が多く、1899年(明治32年)以来の自然減となりました。



日本の人口推移


 日本の人口は、江戸時代末期より増え続け、2004年時点で1億2700万人となりました。しかし、1980年代から上昇カーブは緩やかとなり、2004年にピークを迎えました。

 これは、合計特殊出生率の低下が要因となっています。合計特殊出生率とは、年齢別出生率にしたがって子どもを生んだ場合、生涯に生む子どもの平均の数のことです。合計特殊出生率が下がるということは、生まれる子どもが減っていくことになります。

 人口を維持するには、この合計特殊出生率は、
2.07が必要になります。合計特殊出生率は低下傾向にあり、2004年には、1.29という数字まで落ち込みました。株価などは景気とともに上昇に転じることがありますが、合計特殊出生率はさまざまな要因のため、上昇させるのは非常に困難なことです。


表1: 日本の総人口・合計特殊出生率推移 〔国立社会保障・人口問題研究所HPより 作図〕
日本の総人口・合計特殊出生率推移 日本の財政






将来の見通し


 このまま少子化が続けば、どうなるのでしょうか。人口が減るのは確実です。どれくらいペースで減るかということになります。

 国立社会保障・人口問題研究所の「総人口の将来推計:中位、高位、低位推計」によると、日本の人口は、2050年には中位推計で
約1億人、低位推計では約9,200万人になると推測されています。2100年には、中位推計すら約6,500万人、低位推計では約4,600万人となってしまいます。危機的なことですが、このままいくと中位推計は避けられない状況となっています。


表2: 日本の総人口の将来予測 〔国立社会保障・人口問題研究所HPより 作図〕
日本の総人口の将来予測 日本の財政



 将来の推計については、中位、高位、低位が設けられています。中位推計は、全国の平均的な出生率の将来動向に基づいて設定され、高位推計は、未婚率が低い10県における傾向の平均に基づいています。

 また、低位推計は、最も未婚率が高い東京都における傾向に基づいて設定されています。つまり、低位推計は人口減少の仮定が最も悲観的となっていますが、中位推計に比べて悲観的ということで、低位推計よりも悲観的に進行することも十分に考えられます。


中位推計: 合計特殊出生率は、2000年の1.36から2007年の1.31まで低下した後は上昇に転じ、2049年には1.39の水準となるケース
高位推計: 合計特殊出生率は、2000年の1.36から直ちに上昇に転じ、2049年には1.63の水準となるケース
低位推計: 合計特殊出生率は、2000年の1.36から低下を続け、2049年に1.10となるケース



外の状


 では、海外はどういう状況なのでしょうか。海外にも少子化問題はあるのでしょうか?
 
 実は、日本だけでなく海外でも少子化が進んでいます。欧米諸国は、1990年代から2000年にかけて、最低の合計特殊出生率となりましたが、現在はやや回復しています。一方、日本は、2004年に1.29となりましたが、底がまだ見えないない状況です。


表3: 諸外国の少子化の動向 〔国立社会保障・人口問題研究所HPより 作図〕
                         出典:厚生労働省統計情報部『人口動態統計』
  イギリス フランス ドイツ スウェーデン イタリア アメリカ 日本
1950年 2.19 2.92 2.05
(51年)
2.32 2.52 3.02 3.65
1980年 1.89 1.99 1.46 1.68 1.61 1.84 1.75
現在 1.71
(2003年)
1.89
(2003年)
1.34
(2003年)
1.71
(2003年)
1.29
(2003年)
2.04
(2003年)
1.29
(2004年)
1950年以降
最低の合計
特殊出生率
1.63
(2001年)
1.65
(93,4年)
1.24
(94年)
1.50
(98,9年)
1.15
(98年)
1.77
(76年)
1.29
(2004年)


 また、少子化の傾向は、欧米などの先進国だけでなく、アジア諸国も同様となっています。

表4: アジアの低出生率ランキング 〔12月22日付け 日本経済新聞より〕   出典: 国連人口基金の2005年推計
@香  港 0.95 Eタ  イ 1.90
A韓  国 1.22 Fスリランカ 1.92
Bシンガポール 1.33 G北朝鮮 1.97
C日  本 1.35 Hベトナム 2.23
D中  国 1.72 Iミャンマー 2.27


 欧米やアジアに一部は、少子化傾向にありますが、アフリカ諸国は人口増加率が高水準となっており、世界の人口は増加し続けています。

表5: 人口増加率の高い国・地域 〔外務省HPより〕 
                           出典: 国連「世界人口白書2004」2000〜2005年の年間増加率
増加率 増加率
@ソマリア 4.2 Eニジェール 3.6
Aリベリア 4.0 Fパレスチナ自治区 3.6
Bアフガニスタン 3.9 Gクウェート 3.5
Cシエラレオネ 3.8 Hイエメン 3.5
Dエリトリア 3.7 Iウガンダ 3.2




人口が減少すると...


 少子化により日本の人口が減少するとどういう問題があるのでしょうか。少し、私の話をしたいと思います。


 私の生まれた町は北九州市です。当時(昭和30年代-40年代)は、八幡製鉄で繁栄していて、社会の教科書にも日本の四代工業地帯として紹介されていました。当時の人口は、100万人を超え政令指定都市でもありました。しかし、日本の産業構造が変わり、鉄冷えとともに1980年頃の106万人をピークに人口も減少に転じました。

 商業の町”福岡市”の繁栄と反対に、鉄の町”北九州市”は、活気を失ってきました。人通りが減り、商店街は発展しません。特に私が住んでいた門司区は、昭和40年頃の約15万人から、現在では10万人程度と3割以上も人口が減少しています。

 私が通った小学校も、1学年5クラスあったのが、2クラスとなったようです。駅前も変わらず、飲み屋も減りました。町を歩いても高齢の方が目立ちます。北九州市が繁栄していた頃は、誇りを感じていましたが、人口が減り活気を失うとともに、何となく引け目を感じるようになった気がします。


 しかし、最近では、門司港レトロの観光事業やエコ関連事業の創出など、活性化の芽が出てきたようです。たまに帰省したときには、門司港のレトロや平家滅亡の源平合戦の舞台となった関門海峡の夜景、対岸の下関のマリンメッセなど、観光として見所は多いと思います。門司に泊まるなら”門司港ホテル”がおすすめです。



 このように人口が減少すると、高齢社会となり活気が失われていきます。国の活気が失われると、日本人としての誇りが揺らいできます。海外に行っても、日本人であることに誇りを持っていることに、気づかされます。

 ”日本人はお金さえ出せば、何でもできると思っている”などと揶揄されているかもしれませんが、お金は大事なものです。しかし、一部の観光客のため、誤解されているのも事実だと思います。日本の経済力が低下することで、海外からの日本の見方や扱いが変わることが考えられます。

 また、年金などの日本の社会保障は、人口が増加することを前提で成り立っています。この社会保障制度を見直さなければなりません。高齢社会のもとでは、若い世代が高齢世代をさせるという現在の賦課方式では、無理が生じます。社会保障以外にも、高齢社会の歪みはでてくるでしょう。それは、日本国となって、初めて国が衰退することになるからです。

 そして、私がもっとも危惧するのが、日本の国力が低下することで、日本国が侵略の危機にさらされないかということです。心配しすぎならよいのですが...



少子化対策


 少子化対策には、何があるのでしょうか。児童手当の充実? 保育所の拡充? 児童手当などは、少しは子どもを持つ家庭での支援にはなるとは思いますが、少子化対策にはならないでしょう。この少子化は、とても困難な問題で特効薬はありません。

 少子化は、”現世代の意識・価値観の変化”、”経済的な不安・将来の生活の不安”が要因と考えます。これらは、すべてとは言いませんが、これまでの政治、教育の結果だと思います。政治への不信、官僚の腐敗などで、日本の将来への不信感、不安により、子どもを育てるゆとり、気持ちがでてこないのでないかと思います。

 競争社会になり、さらにゆとりがなくなってきています。フリーターのような低所得階層もできつつあります。私は、競争社会は否定しません。競争するからには公平な環境での競争であるべきだと思います。国が、国のビジョンを示し、国民の不安を解消し、また納得させ、”お金はなくても何とかなるだろう”という世の中にならない限り、少子化傾向が続くでしょう。少子化対策には時間がかかります。まずは、ビジョンを早急に示すべきでしょう。








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