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隠れ債務(隠れ借金)
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日本の第2の予算「財政投融資」
国債などの長期債務残高は、表の借金、見えている借金になります。実は、見えていない隠れ借金もあるのです。それも膨大な金額です。財投(財政投融資)という言葉を聞いたことがありますか。財政投融資制度とは、旧大蔵省資金運用部が郵便貯金や年金積立金などの資金を預かり、特殊法人(公庫や公団など)に融資する制度のことをいいます。
図5 :財政投融資制度概略図
特殊法人(公庫や公団)は、天下り、税金の無駄使い、浪費で悪名をとどろかせている団体です。しかも、この特殊法人への融資は、ほとんどノーチェックで行われていたのです。その額は、何と400兆円を超える金額となります。
まず、ここで断言できることは、特殊法人に流れた資金は、全額は戻ってはきません。だれも責任を問われることなく、税金で補填です(財務省は認めておらず、お金は国庫に返すということですが。数字あわせ、ごまかしをどのように行うかだけでしょう。それまでは可能なかぎり、先送りするでしょう)。
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財投機関債・財投債
実は、財政融資制度は現在はありません。2001年(平成13年)4月1日、「資金運用部資金法等の一部を改正する法律案」が施行され、大蔵省資金運用部は廃止されました。今後は、郵便貯金などは、自主的に資金運用し、特殊法人は財投機関債を発行して自主的に資金調達を行うことになりました。
財投機関債とは、企業が発行する社債同様、特殊法人の信用力で発行する債券です。政府保証はありません(※注1)。本来、市場から資金を調達するためには、財務内容や経営情報などを公開しなければ、信用力の判断すらできません。格付けをとるということですが、経営が不透明でかつ赤字だらけの特殊法人が正しい財務状況を公開できるのでしょうか。
財務状況を正しく公開するのならば、それは大きな成果だと思います。しかし、一般の株式会社のような監査法人のお墨付きがないのなら、信用できない数値といえます。社債についても、優良で信用力の高い企業が発行したものでないと買い手がつかない状況で、特殊法人が発行する債券に買い手はつくのでしょうか。答えは、”No”です。そこは、ちゃんと逃げ道が用意されています。
財政機関債を発行できない特殊法人(財務体質が悪く、信用力のないとされる特殊法人)等は、政府保証債の発行を認める。さらに、資金調達が困難な状況にある特殊法人等には、政府が特殊法人に代わりに財投債を発行して資金を調達する、というものです。新たに「財投債」という聞きなれないものがでてきました。「財投債」とは、特殊法人に融資するために、政府の信用で発行する国債のことです。
下記の ”平成17年度財政投融資計画(案)について”をみると、ほとんど、自主的に資金調達ができていないようです。この数字は、新規発行分です。過去の膨れ上がった財投からの借金は、そのまま残っています。ちなみに、財務省によると、財投債は他の国債と同じだが、債務には組み込まれないとのことです。今後、財投債残高が増加していくことになるでしょう。
| ※注1 |
: |
政府保証の明示がなくても、政府による出資や設立の経緯などから、市場が実質的な政府保証(暗黙の政府保証)があると判断することも考えられます。 |
参考 :財投債、財投機関債発行額 財務省ホームページ ”平成17年度財政投融資計画(案)について” より引用
| - |
平成16年度 |
平成17年度 |
| 財投債(政府が発行) |
41.3兆円 |
31.3兆円 |
| 財投機関債(特殊法人が発行) |
4.4兆円 |
5.9兆円 |
参考 :財投機関債発行内訳(2005年度)
| ・ |
住宅金融公庫 |
: |
2兆7600億円 |
| ・ |
日本道路公団 |
: |
4800億円 |
| ・ |
商工組合中央金庫 |
: |
4135億円 |
| ・ |
公営企業金融公庫 |
: |
4000億円 |
| ・ |
国際協力銀行 |
: |
2600億円 |
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隠れ借金の額?
財政投融資で特殊法人等に流れた資金は、どれくらい不良債権化しているのでしょうか。
図1の財政投融資の仕組みをみると、414兆円(2000年時点)融資されています。郵便貯金から255兆円、簡保から112兆円も財投資金となっています。また、年金の積立金不足(積立金流用ともいえます)が取りざたされている年金積立金からも140兆円もの資金が流れています。本当に郵便貯金や簡保は安全なのでしょうか。
図6 :財政投融資のしくみ (財務省の『財政投融資リポート2000』より)
財政投融資の残高は、約414兆円あります。財務省の公式見解は、一部債務超過があるものの、不良債権化していないということです。ありえない話です。例えば、道路公団の資産は道路ですが、いったいだれが道路を買うのでしょうか?
負債は、通行料金から返還するしかないのです。その返還も順調に返還できて、50年後とも100年後ともいわれています。その頃は、現在の政治家はこの世にはいないのです。その間、道路公団は、天下りなどで甘い汁を吸い続けます。そして、50年後、借金は現在よりも増えているでしょう。
道路公団が民営化しても、かたちだけの民営化であれば何ら変わりはありません。旧国鉄やNTTのように株を公開すれば、株主代表訴訟などで不正を正すことができるかもしれませんが、株式公開などはできません。唯一残るのは、特別背任での告発くらいでしょうか。
個人的には、高速道路料金は無料とし、道路公団は、解散すべきだと思います(同じく、年金は税方式として、社会保険庁は解散)。道路公団の借金約30兆円超は、税金で補填。また、国民の負担と思われるかもしれませんが、高速道路の料金も社会コストとして、年間数万円は使っていると思います。それが無料になる分、税金に代わるだけです。また、トラックなどの物流コストが抑えられることにより、国民の利便性の向上や物価が安くなることなどが見込まれます。
特殊法人全体の不良資産がどれくらいあるかということですが、不良資産の査定も正しく行われていないのでわからないのが実情です。しかし、少なくみても100兆円超はあるといわれています。道路公団の例のように、流動資産がない場合、仮に資産があったとしても、返済は無理ということになります。このような状況のまま、不良債権の金額は、財投債、財投機関債として、増え続けることでしょう。
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